鉄鋼5社で14人死亡 過去10年

 日本鉄鋼連盟(会長=三村明夫・新日本製鉄社長)は19日の定例会見で、過去10年間にアスベスト石綿)が原因と見られる中皮腫(ちゅうひしゅ)などにより、鉄鋼メーカー5社で14人が死亡していたことを明らかにした。全員労災認定されている。

 各社の被害状況は次の通り。新日鉄2人▽JFEスチール5人▽日本製鋼所5人▽神戸製鋼所1人▽淀川製鋼所1人。このうち日本製鋼所では1人が療養中。新日鉄では今回の調査対象の95〜05年以前にも2人死亡している。

 被害状況は、鉄連が13〜15日にかけ加盟メーカー62社のうち、鋼材やメッキ製品を製造している38社を緊急調査して分かった。家族や工場周辺などは調査対象としておらず、今後の調査は各社の判断に任せる。

 鉄鋼施設の一部では現在も、温度が800度を超える配管の接合部などに石綿製品が使われている。昨年10月に石綿製品の使用が原則禁止となった際も、代替製品の実用化が難しいことを理由に使用が認められた。

 これについて鉄連は、「3年以内に代替する」と決めていたが、速やかに代替製品への移行を進めるよう各社に前倒しを呼びかける。開発が難しいものも力を入れて代替を急ぐよう求める。

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2005年07月20日12時08分 asahi.com