石綿被害「反省点多い」 官房長官、国の態勢不備認める

 細田官房長官は21日午前の記者会見で、アスベスト石綿)による健康被害の拡大に関連し、「これまでの態勢は反省すべき点が多い。関係省庁は多くにまたがっており、協議して遺漏のないようにしたい」と述べた。旧労働省が76年の通達で周辺住民への危険性を指摘したのに国が対策をとらなかった点で、政府の態勢に不備があったとの認識を示したものだ。

 細田長官はまた、政府の対応の遅れについて「今となってみれば、いろいろな被害者がたくさん出ているので、もっときちっと対応できればよかったとは思う。早急に対応をとらなければならない」とも語った。

 政府は同日午後、厚生労働省経済産業省など関係省庁による対策会議を課長級から局長級に格上げして開催する。

 これに関連し、小泉首相は同日昼、記者団に「過去の問題も踏まえて関係省庁がしっかり連携しながら対応していかなければならない」と語った。

                                                                                                                                                              • -

肺がんの建設労働者、7割が石綿被害の症状 NPO調査
2005年07月23日23時43分 asahi.com