クボタ旧神崎工場周辺 中皮腫で住民31人死亡

 大手機械メーカー・クボタの旧神崎工場(兵庫県尼崎市)をめぐり、石綿が原因とされる中皮腫などによる死亡例が計51件、同社の相談窓口に寄せられていることが判明した。このうち34件が周辺住民の遺族らからだった。同社は今後、尼崎市などと協議し、工場との因果関係を調べる。

 クボタの説明によると、6月末に従業員らの健康被害が明らかになって以来、工場周辺の住民らから計34人の死亡例について相談があった。31人が中皮腫で亡くなっていたという。残りの17人については、元従業員や協力会社員に関する相談で、5人の死因が中皮腫だった。また、石綿関連の病気で療養中の相談も15件あった。10人が周辺住民、残りは工場で働いていた元社員らからだった。

 同社は、亡くなった住民らについては今後、工場で実際に石綿を扱っていた時期に周辺に住んでいたのかなどを個別に確認する。

 旧神崎工場をめぐっては、従業員ら78人が石綿関連の病気で死亡したことが明らかになっている。同社は、周辺住民については中皮腫を治療中の住民3人に見舞金を支払っている。

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ニチアス子会社近隣で1人死亡 中皮腫で 奈良・斑鳩
2005年07月19日08時47分 asahi.com