車の解体業者も調査へ 自動車工業会
アスベスト(石綿)による健康被害問題で、日本自動車工業会(自工会)は、自動車・二輪車メーカーへの被害調査の対象を解体業者にも拡大する。自動車には数年前まで石綿が部品の一部に使われており、解体時に石綿が飛散する恐れがある。解体業者の健康被害は表面化していないが、不適切な処理をしていた場合は被害が起きている恐れがある。
石綿は、ブレーキやクラッチ部品のほか、エンジン周辺の断熱材や防音材にも使われていた。破砕処理が必要なものもあるが、専用の裁断機を使えば粉塵(ふんじん)は出ず、健康被害が生じる可能性は少ないとされる。
ただ、「実際にどう処理しているか把握していない」(自工会関係者)ため、すでに決めていたメーカーの被害状況の調査にあわせ、解体業者も調べることにした。
業者は国内に約7000社あるが、すべての調査には時間がかかるため、まず月内にも主要業者から調べ始め、処理状況の把握を急ぐ。
自動車メーカーではこれまで、石綿被害とみられる従業員・元従業員の死亡者は、マツダで2人、スズキと三菱自動車で各1人が判明している。
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